個人情報と個人信用情報
個人信用情報は個人情報という大枠の中の一部の情報です。
個人情報のうち、その個人の借入に関する情報のみを個人信用情報と呼びます。
具体的には、消費者金融からの借入や、ローン・クレジット払いなどを「いつ・どの会社からいくら借りたか、返済は滞らなかったか」などの情報です。
本人を識別するための氏名などは情報に含まれますが、病歴や犯罪歴などの個人情報は信用情報に含まれません。
個人信用情報機関が扱うのは、個人信用情報のみなのです。
個人情報
生存する個人に関する情報で「その特定の個人を識別できる情報」を個人情報と呼びます。
日本人に限らず外国人も「個人」とみなします。
個人の属性情報
氏名
生年月日
住所(あるいは現在の住まい)
電話番号
メールアドレス
勤務先、役職
社員名簿、電話帳の情報
官報に公告された情報(破産等の情報)
法定開示書類(有価証券報告書等)
個人識別符号が含まれる情報
※文字、番号、記号などで構成された符号で、特定の個人を識別できる情報
かつ、政令で定めるもの(免許証や保険証、マイナンバーカード等)
配慮が必要な個人情報
氏名などと組み合わせて個人を特定できることで、その個人に不利益や不当な差別が生じる可能性がある個人情報は特別に配慮が必要とされています。
犯罪歴、犯罪被害歴、思想、病歴など
文書やデジタルデータなどに記録されている情報が主ですが、映像(防犯カメラの映像等)や、録音音声(会話に氏名が含まれるもの等)も個人情報です。
また、その情報だけでは特定の個人を特定できなくても、組み合わせることで個人を特定できたり、推測ができるもの(氏名と生年月日、社名+名字のメールアドレス等)も個人情報の範疇です。
個人信用情報
個人の属性情報と金銭の借入に関する情報を個人信用情報と呼びます。
カード会社などが、新たな契約や借入の際に、相手の支払い能力を判断するために参考にします。
個人の属性情報(必要に応じた情報のみ)
氏名
生年月日
住所、電話番号、勤務先、年収等
これまでの借入の契約内容
契約日(期間)・契約額
決済回数(一括か分割か)
返済状況
事故情報(ブラック情報)
延滞や代位弁済、取引停止の有無
新たに申し込んだ借入や分割払いを断られることがあるのは、企業がこういった個人信用情報で、個人の支払い能力を見極めているからです。
信用情報の照会には、貸す側の企業の貸し倒れ防止、借りる側の個人の多重債務化の防止という双方にとって良い効果があります。
なお、銀行等、信用情報機関に加盟の会員企業(クレジットカード会社等)が、個人に対して「信用情報の開示報告書」を提出するように求めることはありません。